「eスポーツ」「ゲーム」の違いとは?
最近話題のeスポーツとは
「eスポーツ」という言葉を日本で見聞きする機会は増えたものの、eスポーツについて具体的なことはよく知らないという人はまだまだ多いのではないでしょうか。一般財団法人日本eスポーツ連合(JeSU)が定義するeスポーツが以下です。
「eスポーツ(esports)」とは、「エレクトロニック・スポーツ」の略で、広義には、電子機器を用いて行う娯楽、競技、スポーツ全般を指す言葉であり、コンピューターゲーム、ビデオゲームを使った対戦をスポーツ競技として捉える際の名称。
引用元:一般社団法人日本eスポーツ連合オフィシャルサイト
こちらの一般社団法人日本eスポーツ連合オフィシャルサイトで、eスポーツに関する様々な情報を発信しています。
上記の定義によると、身体を動かすことがほぼないゲームや娯楽も一種のスポーツであるということになります。一般財団法人日本eスポーツ連合は、セガやコナミ、カプコンなどといった日本の大手ゲームメーカーも加入している団体です。現在、格闘技系やパズル系のゲームなどを含む13タイトルのゲームソフトが、一般財団法人日本eスポーツ連合の公認タイトルとして認定されています。eスポーツのeはエレクトロニックの意味であり、eスポーツと名乗るスポーツや娯楽においては必ず電子機器が用いられるということがわかります。
ビデオゲームやコンピューターゲームを用いた人と人との対戦を一種のスポーツ競技として捉えるという発想は新しいように思われがちですが、eスポーツの存在そのものは2000年に誕生して以来すでに20年近くもの歴史があります。コンピューターゲームが誕生した1980年代から格闘ゲームが日本でも大ブームとなり、eスポーツ誕生から3年後の2003年にはフランスでワールドカップが開催されるまでになりました。それからというもの、eスポーツは屋内競技の正式種目としての地位を確たるものにしてきました。
eスポーツを「試合」として考える
身体運動を伴うものがスポーツであるというイメージが固定されているため、ゲームをスポーツと捉えようとするとどうしても違和感を覚えるという人も多いでしょう。しかし、ゲームなどによる対戦をスポーツと同じ「試合」に置き換えて考えてみると、競技としての色合いが濃く見えるようになります。ゲームの中には、対戦を伴うものとそうでないものがあります。eスポーツには試合があるため、対戦が可能なゲームはすべてeスポーツの対象となります。どのような形であれ「試合」である以上、一般的なスポーツ観戦のスタイルと同じくゲームの試合を観戦するというスタイルが成り立ちます。野球やサッカーなどのプロスポーツは、プロスポーツとして認められてから人気が出たのではなく、人気に押し上げられる形でプロスポーツ化しています。eスポーツもこれと同様で、世界的なゲーム人気にeスポーツビジネスが押し上げられていったという形です。eスポーツの人気が高まることでスポーツに関する固定概念が徐々に崩れ、今後はスポーツがもっと幅広く定義されるようになっていくことが考えられます。